北朝鮮の考え
【長文:金正恩氏は、いったい何を目的に、ミサイル実験や核実験などの威嚇を繰り返しているのか?】
【目的】米国に、北朝鮮が「核保有国」であることを認めさせることが挙げられます。
イラクのフセインと、リビアのカダフィは、核を持たなかったために、核兵器による報復ができず、滅ぼされたと金正恩は考えています。
<核兵器の問題>
独裁の全体主義に対しては、米国が、何らかの軍事攻撃の名目をつけて関与し、体制を転覆することを知っているからです。
金正恩の唯一最大の目的は、「金体制の存続」です。一番怖いのは「暗殺」される事です。
核兵器は、相手に大きな被害を生む報復力によって、外からの軍事的な攻撃を抑止します。核兵器をもつ国には、軍事的な攻撃ができなくなるのです。
米国が、北の核兵器を認めることはまずあり得ないと思います。
ここに大きな「矛盾」があり、その矛盾が、お互いに威嚇的行動をとらせている状況です。
※米国は、イスラエルがもつ核兵器は、「防衛的なものだ」として認めています。
一方、北の核兵器は、核を使うという正恩氏の言葉からも、「攻撃的な兵器」としています。
ちなみに、金正恩氏が恐れるのは、韓国と米軍の特殊部隊(米陸軍第75レンジャー部隊:ビン・ラーディンを暗殺)が画策している「斬首作戦(米政府の言葉)」です。
北朝鮮はこれに対抗して、20万人とも言われる特殊部隊が、金そっくりの影武者を何十人も創りながら、常に所在を明らかにしない金正恩氏を守っています。
軍事パレードの映像に出る兵士がこれです。防衛も戦闘行為の一環です。この意味では、北の戦争は、北の国内ですでに始まっています。
更に、ここまで来た金は、北朝鮮に対する米国、EU、日本の金融封鎖を解除することを望んで交渉しています。
石炭の輸入禁止に加えて、もし、原油がとれない北朝鮮の石油輸入がストップしたら北朝鮮は実質死に体の状態となります。
海外では通用しない北朝鮮ウォンではなく、外貨(ハードカレンシーのドル、ユーロ、円)が北には必要なんです。
米国の呼びかけにもかかわらず、中国は北朝鮮への原油輸出を続けており、やっと本日、北と取引する国との貿易中止の検討を出してます。
ちなみに、北の貿易の9割は中国なんで、完全に中国けん制の政策です。
中国は、無償あるいは長期貸し付けとして、年50万トンと言われる原油が、パイプラインで北に供給されています。
中国が北を支援する理由は、「政治体制」が共通している点と、一度石油のパイプラインを止めてしまうと、
再開するまで時間が掛かる(パイプが詰まって再開できるか分からない)という理由があるみたいですが、
今回の政策は、最後の最後の砦の石油貿易に関する所まで話は来ており、米北のハッタリ合いは大詰めとなってきてます。
中国が、北の命綱である原油を途絶させたら、金正恩はどう出るか。
ほぼどの評論家も「自滅的、暴発的な軍事行動」を取ると予測しています。
日本の真珠湾攻撃も、米国が敷いた「日本への原油の封鎖」がキッカケでした。
原油がなくなれば、電力で動く工場は生産ができず、兵器も動かせず、弾薬も作れないないからです。原油は、軍事的な物資でもあります。
金正恩氏以外にとってもっともいいのは、反乱などによる体制崩壊でしょうか。
隣接する韓国と日本の、短期間であれ報復攻撃による人命を含む被害(数十万人)が大きすぎるため、戦争という選択肢はないでしょう。
金正恩氏はこれも知っています。
このため、金体制に対する軍の忠誠を、国民に示すことによる内部統制も目的にしながら、ミサイルや核実験/水素爆弾による威嚇を続けているのです。
しかし、米国トランプでさえも、何かしらの被害なしで軍事行動に出る事は歴史に汚点を残す為、
大義名分だけでも被害の何かがあれば一気に攻め込む予定も準備も完了してます。
Xデーは、9月9日の北朝鮮建国記念日と言われてますが、毎年北は9日に軍事練習なりの威嚇を行ってます。
それによる被害が出たというウソの報道でも流して軍事行動に出る可能性は否定できないと思います。
トランプ政権にとって、北朝鮮問題だけが問題ではなく、自分の政策が何一つ通らない米政府に、
幾ら根回ししても思うように動かない「米国債上限延期問題」、与党幹部が誰もついてこない、野党がチャチャを入れて、
法案が通らない為、辞職に追い込まれる可能性が高まってきている。
などの状況を見ても、トランプも短期な性格なので、いつでも攻め込むGOサインを出し得ません。
米国軍からすると赤子の手を捻るレベルですが、戦争までは行かなくても、制裁という軍事行動はあるのではないでしょうか?!
米国からしても軍事行動はビジネスであり、日本を始め、世界中に米軍の武器や対抗ミサイル発射器なども売れ、
米国のみ潤う形となります。
また、何も出来ていない政権の実績を軍事の力で作りに来る可能性が高いと予想します。
今後の展開としては、Xデーの9日や、月末のFOMC、米国債債務上限問題の波乱が起こりやすい展開続きなので、
買いでの勝負は決してできる局面ではないです。
株が本当に売られる時(ITバブル崩壊時、リーマンショック時など)は、どんな優秀な企業も叩き売られます。
株価は一度極限まで行くという格言通り、現在の米株のように高値圏も極限まで行くものの、
株価の下落も極限まで売られないと底入れしない性質があるので、まだ下落の初動と見れる今の現状では、
売り一本の勝負。又は、一部の仕手株と超短期のデイトレ・スキャルピングなどによる鞘取りレベルしか買いは危険だと言えるでしょう。
先週も、今週も分かったと思いますが、ポートフォリオに下落で利益になるリスクヘッジ銘柄がないと、
いつ何時、どんな事が起こって総売られされるかもしれないという万が一というより、最近の地学リスクを見るとタイムリミットを待ってるような危険な相場では、
リスクヘッジの下落ポジションが大前提で、売りで利益を取りに行くか、売り買いの両天秤で小さな利益を狙うか、
休むも相場しかないと考えておいた方が良いでしょう!